それでも桜は咲きます

 東日本大震災から10年が経過し、今年は例年以上に震災に関連した放映や記事を目にしました。この未曽有の大災害を目の当たりにして、想定外という言葉よく使われていたように感じました。しかしこの言葉を聞くたびに、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という、ドイツの鉄血宰相といわれたビスマルクという人の名言を思い出します。今年2月の文科省の地震調査委員会の発表によれば、今後30年間で、最大M9クラスの「南海トラフ地震」が発生する確率は70~80%ということです。過去に発生した南海トラフ地震(M8以上)は、1946年の昭和南海地震(M8)、1854年の安政地震(M8.4)、1707年の宝永地震(M8.6程度)と、およそ90~150年の周期で起きています。歴史から学べば、この地域はいつ超巨大地震が発生してもおかしくない状況です。想定外と言い訳しない、そんな生き方をしたいものです。コロナの状況はまだまだ予断を許さないですが、それでも桜は咲きます。今年も静かに愛でたいと思います。

2021年03月15日