9月は遥か南方に台風が居座り、毎日毎日うねりを運び、三遠南信地方はあちこちで断続的に大雨が降ったり雷雨が頻発した天候続きでした。私の主戦場となる遠州灘は、天竜川から多くの栄養分が運ばれて、植物プランクトンを発生させ動物プランクトンをはぐくみ、小型魚から大型魚へと食物連鎖が形成されています。栄養の源となる天竜川は、大雨や台風が続くと流木や様々な生活ごみを海に運び、黄河のような黄土色の濁流域を形成します。こうなると遠州灘は危険な海となり、流木はプロペラを破損させる原因となるので見張りが大切となります。10月は海が落ち着いてぜひ出漁したいですね。釣ってよし食べてよしのアマダイがシーズンインとなります。これだけ凪が悪いとポイントは荒らされていないので、楽しい釣りになりそうです。今月のマトウダイは泳がせ釣りの外道として、見かけも含めて存在感抜群です。白身のたんぱくで上品な肉質で、まさに「塩バター焦げた匂いと生ビール」です。
幼少の頃からとにかく釣りが大好きで、暇を見つけては釣りに出掛けた日々。こんな釣りバカな私に、開高健の情熱的名著『私の釣魚大全』は、意味のあることだと勇気を与えてくれました。続いて読んだ『オーパ!』で紹介された中国の古いことわざも、私の背中を強く強く押してくれました。
・一時間、幸せになりたかったら酒を飲みなさい。
・三日間、幸せになりたかったら結婚しなさい。
・八日間、幸せになりたかったら豚を殺して食べなさい。
・永遠に、幸せになりたかったら釣りを覚えなさい。
アイザック・ウォルトンの『釣魚大全』とは比ぶべくもないものですが、このブログでは、尊敬する開高健の心境に少しでも近づきたく、愛艇「Marine Future Laboratory(とし丸)」に乗船しながら、浜名湖や遠州灘の釣行や、ボートのメンテナンスなど、徒然のことを記すことができたらと思います。