夏の「土用の丑の日」

 夏の土用の丑の日にウナギの蒲焼きを食べる習慣は江戸中期に始まりました。もともと丑の日には「ウ」のつくものを食べるとよいとされてきましたが、その代表格がウナギです。平賀源内(1728-1780)が客寄せのキャッチコピーとして考案したのが「本日、土用丑の日」です。ウナギ屋の店頭に張り出したところ、その店が大いに繁盛し、その習慣は現在でも続いています。しかし、この習慣が7・8月の蒲焼き消費量が年間の4割を占めるという問題となっています。そのために冬場の最高値期に集中して、シラスウナギを池入れするということになります。シラスウナギの漁期全般(12月‐4月)に平準化して池入れを可能とすれば、養鰻業界の経営はもっと安定化するのではないでしょうか。天然ウナギの旬は脂がのる秋から冬にかけてといわれています。冬にウナギを食べる習慣を持ちましょう。

2020年12月21日